弁護士の佐藤です。

本日は日弁連会館にて行われました「倫理研修協議会」に出席してまいりました。
この協議会は,全国の弁護士会で実施する倫理研修の充実化と企画運営ノウハウの向上等を目的として開催されているもので,今回で5回目の開催になります。

私は,弁護士会で倫理研修の担当もしている関係で,ここ数年は毎年この協議会に参加しております。

弁護士倫理というと一般の方にはほとんど馴染みがなく,業界の中だけの内向きな問題のように思われるかもしれませんが,実際にご相談者やご依頼者との関係で問題となる場面がとても多いといえます。
ご相談者やご依頼者から聞いた秘密を漏らしてはならないといった守秘義務は典型例ですが,それ以外にも利益相反の問題,説明義務の問題,弁護士報酬の問題等,様々な場面で問題となります。
容易に是非の判断がつくようないわば常識的なものもあれば,対処の判断に迷うような複雑な事例に遭遇することもあります。

弁護士はご依頼者の利益を守ることが最大の任務ですが,その任務を適正に遂行するためには,この弁護士倫理に対する理解を深めていくことが不可欠といえます。

この倫理研修は,弁護士であれば定期的に義務として受講しなければならないものですが,受講者の関心を高め,より学習効果を上げる研修を行うために,カリキュラムの作り方や運営の方法について,各地で様々な工夫が行われております。

この協議会を通じて,各地の工夫や取り組み,問題意識等を持ち帰ることで,当会の倫理研修がより良いものになるように努力していきたいと考えております。

実は,今週末に倫理研修の講師を担当することになっておりますので,まずはこの研修が成功するよう,協議会の成果を活かすことができればと思います。